大分の山・登山記のホームページで、釣井尾根コースから根子岳東峰山行時にツクシマツモト(筑紫松本) = マツモトセンノウをご覧になられた画像がアップされていた。
ツクシマツモトは数年来の課題で今季は是非見たいと意気込んでいた。さらにもう一つの花はササバランである。ササバランの情報も大分の山・登山記であった。
根子岳東峰大戸尾根コースでツクシマツモト(筑紫松本) = マツモトセンノウを見ることができた。
阿蘇野草園でマヤランを見る。マヤランは初めて知る花であった。
萌の里(俵山登山道)でお初のササバラン。
記
【山行日】2018年7月13日 (晴)
【山行先】根子岳東峰(1408m)&阿蘇野草園&萌の里(俵山登山道)
【山行者】単独
【行動コース】大戸尾根登山口P(7:10)~根子岳東峰(9:05/10:30)~大戸尾根登山口P(11:45)
【行動時間】4時間35分(休憩時間含む)
【行動記録】
1)根子岳東峰山行
マツモトセンノウは釣井尾根コースを歩かれた時に見られたとあるが、今回自分が選択したコースは大戸尾根コースであった。このコースで見られない場合は、阿蘇野草園で見られるだろうとの甘い考えがあった。
さて、大戸尾根コースの登山口に着くと下関ナンバーの車が1台。若い男性二人で根子岳東峰に登るとの事だった。
準備を済ませ根子岳東峰を目指すもこの時点では山中はガスだった。山頂に着いた時はガスが取れていることを願っていたのだが。
登山道・牧道を歩いていたら放牧牛が。写真は2頭のみだが実際は4頭いた。一瞬どうしたものかと思ったのだが、ゆっくりゆっくりと放牧牛の合間を通り抜けたときはホッとした。
記帳所がある地点。ここから本格的な山路歩きとなる。
山中は幽玄の世界。山道は滑りやすい土なので慎重に歩く。
何か花はないかと左右に目をやりながら歩いているとこの花に出会った。葉の形状を観察しておくことに。
まだ蕾なので花の名前が分らなかった。帰宅後調べて見たらホソバノシュロソウの様な気がしているのだが。
この花はオオバノトンボソウ。
オオバノトンボソウはまだ蕾だった。
山中に明るい日差しが。心も幾分かは和らいでくる。
ノギランは里山で見慣れているのでこんな山中にあるとはビックリ。
岩に付着しているケイビランはまだ蕾。
テリハアカショウマ(照葉赤升麻)。テリハアカショウマ(ユキノシタ科). 「照葉赤升麻」 山地や林縁のやや湿った場所に生える。 葉の表面に光沢があり、花序は下から数本の枝が長く伸び、上の 方では急に枝がなくなる。
アカショウマの赤は花の色ではなく地下 茎の色を指す。
展望できる所まで登ってきたのだが根子岳の岩峰群は雲の中だった。う~ん残念。でも、このあと感動する場面に遭遇するとは。
鮮やかな色であるマツモトセンノウについに会うことができた。思わず心の中で雄叫びそれほど嬉しかった。
マツモトセンノウの近くにはオオバギボウシも。こうなるとテンションが上がってくる。
あっ!ここにもマツモトセンノウが咲いている。ついつい嬉しさが込み上げてくる。大戸尾根コースで良かった。
イイね。マツモトセンノウ(松本仙翁)はナデシコ科の花。。
カワラマツバ(河原松葉)それともキバナカワラマツバ(黄花河原松葉)?
あっ!ここにもマツモトセンノウが咲いている。このコースはマツモトセンノウの宝庫かなぁ?
根子岳山頂はもうすぐ。ついついマツモトセンノウに夢中になっていた。
そうそう登山口でお会いした二人はついさっきすれ違ったのだが、山頂はガスで何も見えないとの事だった。
岩峰に近づく事は無理の様だ。
根子岳東峰に到着。周囲の風景は何も見えず残念無念。山頂ではショウジョウトンボが沢山飛んでいた。まだ時間に余裕があるのでコーヒーを飲みながらガスがなくなるのを待つことにした。
時たまガスが消え根子岳の岩峰が見えるのだが阿蘇山はまだガスの中。
ショウジョウトンボが止まってくれたのでシャッターチャンス。空は随分と青空が広がってきた。
こちらの裾野は良く見えるようになってきたのだが、阿蘇山頂付近のガスはなかなか流れてくれない。山頂で過す事約1時間半。
この景観を見たくて自分ながら良く粘ったものだと感心する。アッパレ!10時半下山開始。
憧れていたマツモトセンセンノウにお別れ。
今日はありがとう。
ヤマアジサイさん、遅くなってゴメンね。色合いが素敵だよ。
凄まじい崩壊。ここから根子岳とお別れする。下山は滑らないように慎重に降る。
山中に咲くホタルブクロには風情を感じる。
登りの時に撮ろうとしたのだが放牧牛がいたので下山時に撮ろうと思っていたカラスウリの花。
ミヤコグサ(都草)?
登山口に着いた時は余りの暑さに汗ダクダク。でも、マツモトセンノウを見ることが出来たの爽やかな気分になっていた。
2)阿蘇野草園
南阿蘇ビジターセンターに隣接する阿蘇野草園は、阿蘇に生育する植物を自然に近い状態で観察することができる施設で、自分は今回が初めてであった。
ここの野草園でマツモトセンノウを見る予定であったが、南阿蘇ビジターセンターの職員の方にお聞きするとマツモトセンノウはもう終わったとの事。でも、根子岳東峰で見ていたのでショックはなかった。事前にお尋ねすることが良さそうだ。お話をしているとギンバイソウが咲き始めたとの事。これは嬉しい事であった。
阿蘇野草園入口。ここからお花の散策です。
自然探勝路の案内図。
最初に出会った花はヤマホトトギス。今季お初でした。
もう終盤の様子だった。
天皇陛下行幸記念碑。昭和六十年五月十二日。
歌碑もありました。
オカトラノの花
オオバギボウシ(大葉擬宝珠)。
オオバギボウシ(大葉擬宝珠)はリュウゼツラン亜科ギボウシ属の多年草。
ヤブカンゾウ。
アソノコギリソウ。背が高いのにはビックリ。
ハンカイソウは目立ちますね。
昆虫館にて。
野草園の中を歩いて回るも肝心のギンバイソウを見付ける事が出来ない。場所は聞いていたのだが簡単に見つかるだろうと思っていたのが悪かった。
事務所で再度お尋ねしましょと戻っていたところ、教えて頂いた職員さんにお会いしたのでお話をすると1箇所見落としていた。その場所まで親切にご案内して頂く事に。
近々倉木山に行こうかなぁと思っていたのだが、一足先にギンバイソウを見ることが出来とても嬉しかった。可愛い花ですね。
こちらはまだ睡眠中。
ギンバイソウは葉っぱに特徴がありハート型になっていると教えて頂いた。ありがとうございました。折角だからランの花はありませんかとお尋ねするとマヤランがあるとの事。その場所までまた案内して頂く事に。
マヤランは初めて知る名前なので興味津々だった。このような花だった。
マヤラン(摩耶蘭)は、ラン科シュンラン属の植物である。和名はこの種が初めて発見された神戸市の摩耶山にちなむ。関東から九州までの常緑広葉樹林や古い二次林に生える菌従属栄養植物(腐生植物)である。
今日は阿蘇野草園に来てよかった。貴重なマヤランのご案内ありがとうございました。
3)萌の里(俵山登山道)
阿蘇野草園でお花を堪能して萌の里まで移動する。ここで見たい花はササバラン。ササバランは平尾台でも見られるのだが自分が選択した場所は萌の里から登る俵山の登山道であった。
14時15分から登山道で花散策開始。時間が下がっているの1時間程度の散策と決めていた。登山道を歩き始めるとむっとするような暑さには閉口する。最初に出会った花はこの花?ロクオンソウでした。ロクオンソウ(ガガイモ科). 「鹿苑草」別名ヒゴビャクゼン「肥後白前」 山地の草地に生える多年草で国内では四国と九州にのみ自生する。
カワラナデシコは既に終盤だった。
ササバランは一度も見たことがなく、今期は是非見たいと意気込んでいた。登山道をキョロキョロしながら歩く事20分弱でササバランを見付ける事が出来た。ササバランは名前のごとく葉の形が笹に似ているとの事を念頭に置きながら歩いていた。また、日当たりの良い草原に生えることも調べていたのが功を奏した様だ。
ひと株見つけると余裕が生じるのか次のササバランに出会う。ラン科 クモキリソウ属
ササバランは4箇所で見ることが出来たので、途中から下山することに。
約1時間程のササバラン探索であったが、存分にササバランを楽しむ事ができた。俵山交流館萌の里を眺めながら満ち足りた気分で駐車場に向かう事ができた。
《一口メモ》
自分が予定していたマツモトセンノウとササバラン、それに思っても見なかったマヤランとギンバイソウを見ることが出来望外の喜びであった。
以上